池上彰の欺瞞テクニックを朝日新聞も利用

朝日新聞2014年3月28日13面の
池上彰の新聞斜め読み  求められる謙虚な姿勢
池上彰の欺瞞性が如実に表れた記事である。
池上彰の特性のひとつに依頼元の要請で、依頼元の宣伝、擁護などの
ために新聞などから仕入れた断片知識を巧妙に組み合わせて
コメントや記事を作成する。
(使用した断片知識にミスがあっても池上彰は責任をもたない)
今回の欺瞞記事の結論部分では依頼元である朝日新聞
3月15日朝刊3面の科学医療部長(桑山朗人氏)の
署名入り記事を潔く謙虚な姿勢として擁護して、いる。

桑山朗人氏の記事も謙虚な姿勢とは程遠い
反省の言葉だけの空虚な欺瞞記事。
http://d.hatena.ne.jp/reed4491/20140414/1397480065

桑山氏の記事は反省した振りで中身がないので、
池上記事ではその内容を論じるわけにはいかず、
結論と本文が論理的に結びついていない。
従って池上彰の擁護記事は形式的にも破綻している。
しかし詭弁テクニックを駆使し雰囲気的に結論へ飛躍させている。

池上彰記事を朝日新聞DIGITAL から以下に引用する。

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池上彰の新聞ななめ読み)
STAP細胞の検証報道 求められる謙虚な姿勢
2014年3月28日05時00分
新しい万能細胞とされる「STAP細胞」の論文に「重大な過誤がある」と
理化学研究所が発表したニュースは、新聞各紙が
3月15日付朝刊で大きく扱いました。
1月30日付朝刊各紙は、理研の若き女性研究者の成果として
大々的に報じていただけに、その報道を否定するものです。
新聞社にとっても、きまりの悪いものでした。
 どうして、こんなことが起きたのか。これ以降、新聞各社は
「重大な過誤」が起きた理由の検証報道を始めています。
 この一連の記事を読みながら、私は自問自答しています。
もし理研が最初に成果を発表した記者会見に出席していたら、
私はどんな記事を書いたのか、ということです。
きっと私も、「STAP細胞」の画期的な成果を絶賛し、
若き女性研究者をクローズアップするような記事を書いたのではないか。
そう考えると、科学ニュースの取材と報道、さらに検証の難しさに
立ちすくむ思いです。
 いまになって振り返るのは結果論ですが、新聞報道も
「重大な過誤」に陥らないで済む方法があったのかどうか。
それを考えてみましょう。
    *
今回のニュースで思い出されるのが、2012年10月に読売新聞が報じた
「iPS細胞を使った世界初の心筋移植手術を実施した」という人物の証言が
虚偽だった事件です。
このときは、この人物の経歴として「東京大学特任教授」や
ハーバード大学客員講師」などの肩書が登場しました。
肩書を見ると、つい信用してしまいそうになります。
 肩書や経歴だけで信用してはいけない。
当たり前のことですが、今回は、どうだったのか。
 発表主体は理化学研究所
論文の共同執筆者にハーバード大学教授の名前がある。
権威ある専門雑誌「ネイチャー」に論文が掲載された。
信用したくなる単語ばかりです。
こうした単語を「雑音」として排除し、虚心に発表を聞くこと。
まずは、ここから始めるしかないでしょう。
 その点で言えば、理研が成果を発表した段階で、
研究グループ以外のメンバーによる再現実験が
実施されていなかったことが引っ掛かります。
「弱酸性の液体」に漬けるだけで万能細胞が誕生するという
奇想天外な話だっただけに、第三者の再現実験によって正しさを
裏付けるという基礎的な手順が行われていなかったことには、
疑問を持つべきだったでしょう。
 さらに、「弱酸性の液体」とは、どのようなものだったのか。
発表では「紅茶程度」という発言があったとか。
そんないい加減な説明をうのみにすべきではなかったでしょう。
この発表があった後も、追跡取材をしていたら、
理研が3月になって謝罪会見をする前に、「重大な過誤」を報道できたはずです。
 この点に関して、毎日新聞3月17日付朝刊は、すでに2月5日の段階で、
インターネットの科学者向け論文検証サイトに、
論文で使用された画像の不自然さが
指摘されていたことを報じています。
この指摘をきっかけに、ネットの世界では早い段階から、
「重大な過誤」を指摘する声がありました。
ネットでは、さまざまな専門家が発言しています。
たとえ専門に疎い新聞記者であっても、こうした指摘をトレースしていけば、
かなりのことができたはずです。
    *
 では、一連の報道について、報道する側はどう考えているのか。
朝日新聞は、3月15日付朝刊の3面で、科学医療部長が、「私たち報道機関も、
報道のあり方が問われていると受け止めています」という署名記事を書いています。
 この時点では、他の新聞社が理研の責任を追及するばかりだったのに対して、
朝日の態度は潔いと言っていいでしょう。
 理研の「重大な過誤」を、我がこととして受け止める。
科学報道に求められるのは、こうした謙虚な姿勢です。

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